株式会社光本美容商事社

「もう一人で悩まないで」個人店のカスハラ対策:小さな店を守る方法

「せっかく来てくれたお客様だから、多少の無理も聞いてあげたい…」
「一人でやっているから、事を荒立てたくない…」


個人経営の小さなお店を営むあなたは、きっとそう思っているのではないでしょうか。
お客様一人ひとりを大切にする気持ちは素晴らしいものですが、その優しさが、時に理不尽な要求や迷惑行為、いわゆるカスタマーハラスメント(カスハラ)を招いてしまうことがあります。

「うちの店だけ?」
「どうすればいいか分からない…」


そう一人で悩んでいませんか?決してあなただけではありません。
今、多くの個人店がカスハラの悩みを抱えています。しかし、諦める必要はありません。
小さな店でもできる対策は必ずあります。
この記事では、あなたの大切なお店と、何よりもあなた自身を守るための具体的な方法を、一緒に考えていきましょう。


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小さな店を狙うカスハラの影:巧妙化する要求

個人店は、大企業に比べて人手が少なく、オーナー自身が現場に立っている場合が多いため、お客様との距離が近いという特徴があります。
この親しさが、温かい信頼関係を築く一方で、一部の顧客にとっては「無理を聞いてくれるだろう」という甘えに繋がってしまうことがあります。

過剰な値引き交渉
「いつも来てるんだから、もう少し安くしてよ」「サービスしてくれないと、もう来ないよ?」と、執拗に値引きを要求する。

メニューにないサービスの強要
「特別に〇〇してくれない?」「他の店ではやってくれるのに」と、本来のサービス範囲を超えた要求をする。

時間外の対応要求
閉店間際や営業時間外に電話をかけてきたり、SNSで個人的なメッセージを送ってきたりする。

一方的なクレームと長時間の拘束
明らかに筋違いなクレームを延々と訴え続け、業務を妨害する。

SNSでの悪評拡散の脅し
少しでも気に入らないことがあると、「SNSで悪く書いてやる」と脅迫する。

これらの行為は、あなたの心身を疲弊させるだけでなく、大切な時間と労力を奪い、他の真摯なお客様へのサービス低下にも繋がりかねません。
「たった一人のお客様だから…」と我慢してしまうことが、更なるエスカレートを招く危険性も孕んでいます。

なぜ小さな店がカスハラのターゲットになりやすいのか 

個人店がカスハラのターゲットになりやすい背景には、いくつかの理由が考えられます。

オーナーの親切さにつけ込む
一人でお店を切り盛りしているオーナーの苦労を知っているからこそ、「少しぐらい無理を言っても大丈夫だろう」と考える顧客がいる。

「常連」という特別な地位の濫用
常連客であることを盾に、特別な扱いを要求したり、ルールを無視した行動を取ったりする。

インターネット上の情報拡散の容易さ
個人の悪評は、SNSなどを通じて瞬く間に広がる可能性があり、オーナーはそれを恐れて強く言えないことがある。

専門的なサポートの不足: 大企業のように専門の部署がないため、カスハラに適切に対応するための知識やノウハウが不足している場合が多い。

もう一人で悩まない!小さな店を守るための対策 

しかし、決して諦める必要はありません。小さな店だからこそできる対策があります。

明確なルールと線引き 

✅料金体系とサービス内容の明示
店内だけでなく、ウェブサイトやSNSなどでも、料金やサービス内容を分かりやすく提示しましょう。「〇〇以上の値引き交渉はお断りします」「メニューにないサービスは提供できません」といった注意書きも有効です。

予約・キャンセルポリシーの設定
無断キャンセルや大幅な遅刻に対する対応を明確にし、予約時に同意を得るようにしましょう。
キャンセル料を設定することも検討しましょう。

営業時間と連絡可能時間の告知
営業時間外や、個人的な連絡への対応は原則として行わないことを明確に伝えましょう。

毅然とした態度を持つ勇気 

感情的にならない対応
理不尽な要求に対して、感情的に反論するのではなく、冷静に店のルールや方針を説明しましょう。
「申し訳ございませんが、それは当店のルールでお受けできません」とはっきりと伝えましょう。

「NO」と言うことの重要性
無理な要求は、勇気を持って断ることが大切です。
「申し訳ございませんが、それはできかねます」とはっきりと伝えましょう。

要求のエスカレートを防ぐ
一度でも不当な要求に応じてしまうと、それが普通のことと認識され、更なるエスカレートを招く可能性があります。

周囲のサポートを活用 

家族や親しい人たちへの相談
一人で悩まず、信頼できる家族や親しい人たちに相談し、精神的な支えとなってもらいましょう。

地域のビジネスコミュニティ
同じような悩みを抱える他のオーナーと情報交換をしたり、相談し合ったりすることも有効です。
商工会や商店街の組合などに相談してみるのも良いでしょう。

身を守るための備え 

記録を残す
いつ、誰が、どのような迷惑行為を行ったのか、詳細な記録を残しておきましょう。
日時、具体的な言動、対応などを記録しておくことが重要です。

録音・録画の検討
悪質なケースでは、会話を録音したり、店内の様子を録画したりすることも検討しましょう。
顧客に告知することで、抑止力にも繋がります。

緊急連絡先の準備
身の危険を感じた際に、すぐに警察や親しい人に連絡できるよう、連絡先を分かりやすい場所に保管しておきましょう。

専門家の助けを求める 

弁護士や司法書士
法的なアドバイスや対応が必要になった場合は、専門家に相談しましょう。法テラスの無料相談を利用することもできます。

警察
脅迫や威力業務妨害など、犯罪行為に該当するような場合は、速やかに警察に相談してください。

具体的な連絡先など、前回の記事に記載しています。こちらも合わせてチェックしてみてください。
美容室を蝕むカスタマーハラスメントの現状と対策-巧妙化する要求から従業員を守るために-

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小さな店だからこそできること 

個人店は、お客様一人ひとりの顔が見える温かい関係を築けるという大きな強みを持っています。
日頃から丁寧なコミュニケーションを心がけ、良好な関係を築くことが、カスハラの予防にも繋がります。

しかし、親切さを悪用する顧客には、毅然とした態度で臨むことも、あなたとあなたの大切なお店を守るために必要なことです。
「もう一人で悩まないでください」
小さな店でもできる対策は必ずあります。勇気を出して、最初の一歩を踏み出しましょう。

サロン様へ

日々のサロンワーク、本当にお疲れ様です。
お客様の笑顔のために尽力される皆様だからこそ、理不尽な要求や心ない言動に心を痛めることもあるでしょう。しかし、決して一人で悩まないでください。
毅然とした態度で線引きをし、必要であれば周囲のサポートや専門家の力を借りることも大切です。
皆様が安心して、お客様と真摯に向き合える環境づくりを心から応援しています。


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